
このような希望にお応えします。
私の学級で行った『自由行動』の道徳読みによる授業の流れをお伝えすることで、これからこの授業をされる先生方のお力になれたらと思います。
こんな方におすすめ
- 道徳読みによる授業の流れが知りたい
- 明日、自由行動の授業をしないといけない
- どんな感じで授業が進んでいったか気になる
私が道徳の授業で参考にしている指導方法が
道徳読み
です。
短時間の教材研究でも、子どもたちの考える力を引き出せる授業を作れるということを実感でき、それ以来、道徳読みによる授業をし続けてきています。
道徳読みについての詳しい内容は以下の記事に書いておりますので、気になる方はチェックしてみてください。
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簡単に道徳の授業が作れる!!道徳の授業が苦手な先生は【道徳読み】を実践しよう。
続きを見る
それでは早速、道徳読みをしていきましょう!
『自由行動』のあらすじ
まずは『自由行動』の価値項目やあらすじについて紹介します。
価値項目
主として自分自身に関すること
内容項目
善悪の判断、自律、自由と責任
教材名
自由行動
主題名
自由と責任
今回は自由の難しさについて考える内容となっています。
あらすじ
「歴史博物館での社会科見学のグループ活動は自由行動とする」と先生から伝えられた班長のマサキは、博物館のどこを見学するか班のメンバーと相談します。
グループ4人の意見を聞くと、見たい場所で意見が分かれてしまいました。
「みんなの意見を一つにまとめてしまうと、誰かが我慢しなければいけないから、集合場所と時間を決めて、あとは自由に見学しようよ。」
という意見に対して、それならうまくいきそうだとみんな納得しました。
しかし、班長であるマサキは考えます。
(社会見学は遊びではなく、歴史の勉強であり、グループ活動の意味とは...)
そしてメンバーに対して
「それだとグループ活動として自由をうまく使ったことにならない。自由行動だからこそ、しっかり話し合って本当に勉強したいことを見つけよう。」
そして、時間をかけて話し合い、グループとして勉強する場所を決め、実りある社会科見学にすることができました。
というお話です。
道徳読みによる授業
めあて
今回、私が立てためあては
みんなが満足する自由ってなんだろう
です。
社会では自由に生きることができる一方で、本当に好き勝手できる自由があるわけではありません。
では、社会で言われている自由とはどのような状態を意味するのか。
この部分に焦点を置いて、子どもたちと一緒に考えてみました。
道徳見つけ
ここからは実際の会話風に授業の内容を紹介していきます。

〜5分程度経過〜





大体5、6人くらいは挙手するイメージです。



流れとしてはこのように進んでいきます。
結果として出た意見は以下の通りです。
いいと思う道徳
- それだと、グループ活動として上手く使ったことにならないよ。→「責任感」「自分の意見を言う」「先生の話から考える」
- みんなの意見を一つにまとめてしまうと、誰かが我慢しないといけなくなるよ。→「自分の意見を言う」「思いやり」
- 時間はかかりましたが、それぞれが何について調べたいか出し合い→「みんなで考える」「協力」「諦めない心」
一方で、ダメだと思う道徳については以下のようになりました。
ダメだと思う道徳
- 集合時間と場所だけ決めて、あとはそれぞれ自由行動をしよう。→「グループ活動の意味がない」「勝手」
- 自由行動だからこそ、自分たちで話し合って本当に行きたい場所を決めよう。→「好きな勉強ができなくなる」「我慢する人がかわいそう」
ここで、グループ活動だからグループで同じところに行くことがいいとする価値観と、勉強だからこそ本当にそれぞれが行きたい場所に行くことこそよいのではないかと考える価値観がぶつかりました。
グループ活動による協調性を育成に重きを置いていることから教師としては前者を支持しそうになりますが、後者の言いたいこともわかります。
結局
「グループで動くことも勉強っていうことか。」
ということで着地しました。
評価
今回は、マサキの考えや言動、行動を評価しました。

〜5分程度経過〜



うなずく子も数人いました。


というように繋げながら評価も展開していきます。
そして繋げ切ったと思ったら、再び列指名に戻ります。
結果は以下の通りになりました。
◎・・・22人
○・・・8人
△・・・0人
◎の理由
- みんなの考えを最後まで聞いた上で、しっかりまとめたから。
- 先生の話を聞いて、班長を全うしたから。
- グループ活動の意味を考えられている。
○の理由
- 最初は別々に活動しようというのに流されていたから。
- ただ班長の役割をしているだけで、本当に素晴らしいとは僕は思わない。でも悪くもないから。
- 結局、自由といいながらも我慢させている人もいるから◎はあげられない
などの意見が出ました。なかなかエッジのある考えも出るので、面白いなと思いながら授業ができます。
省みる
省みるでは、自分の生活や今までの経験を振り返る時間として当てています。
ここで考えさせた内容は2点あります。
- 自由ってどういう状態?
- みんなが満足できる自由ってどういう状態だろう?
少々難しい内容ですが、投げかけによって子どもたちの思考も高めることができました。
また、書き出しを
自由とは.....
みんなが満足できる自由とは.....
と固定化した点も書きやすさに繋がったかもしれません。
子どもから出た自由の状態は以下の通りです。
自由
自由とは、自分の好きなことができること
自由とは、好き勝手にできる状態
自由とは、思うままに生活できること
これを踏まえて、みんなが満足できる自由とは何かを考えさせました。

このように投げかけました。
そこで出た考えは以下の通りです。
- みんなが満足する自由とは、範囲内で一人ひとりが好きなことをすること
- みんなが満足する自由とは、制限がある中で楽しむこと
- みんなが満足する自由とは、みんなが楽しめるように気遣うこと
というように範囲や制限がある中で好きなことをすることが社会の中で言われる自由だとクラスでは結論づけられました。
終わりに
教師側のねらいは持ちつつも、子どもの素直な意見を反映させて展開できるのが道徳読みです。
シンプルな作りであり、流れも読みやすいので子どもたちも思考しやすいという特徴もあります。
道徳の授業作りで悩んでいる人はぜひ、道徳読みを学習してみてください。