
このような悩みを解決します。
こんな方におすすめ
- 初任者、若手教員
- 子どもへの指示がなかなか通らずに困っている方
- 今、学級があまり上手くいっていない方
教育に関する書籍って本当に多くて、用途に合わせた本を選ぼうとしてもどれにすればいいのやら悩んでしまいますよね。
そこで今回は
学級経営や授業作りの基礎となる子どもへの声のかけ方
について書かれた最も優れている書籍を紹介します。
教師の声のかけ方1つで子どもの動きは劇的に変わります。
それは、授業に向かう姿勢だけでなく、日々の学級においての態度も含めてです。
それくらい教師は声かけに気を配らなければいけません。
学級で子ども達を叱ることの方が多い
という先生にこそ、この本は読んでいただきたい。
声かけを意識するだけで子どもとの関係性も非常に良くなり、教師も子どもも笑顔が増えることでしょう。
そしてそれは、学級の安定にも繋がります。
ぜひ、子どもへの声のかけ方を学び、明日への学級経営に繋げてください!
それでは、その書籍について紹介していきます。
その書籍とは...
その書籍がこちらです。
岩下修先生が書かれた
『AさせたいならBと言え』
です。
「AさせたいならBと言え」これが「子どもの心を動かす」言葉の原則
この原則を念頭において子どもに言葉を投げかけると、我々教師は知的な言葉の使い手になること間違いなしだと岩下氏は語ります。

言葉一つでどれほど子どもたちが変わるのかが分かるいい例がゴミ拾いです。

ゴミを拾いましょうって言ってるけどそれ以外に何か言うことあるのか?
教室に多くのゴミが落ちていて汚くなっていたとします。
教師である私たちはきっと子どもたちにゴミ拾いをさせたいと思うでしょう。
この時、教師が単に
「教室が汚れているからゴミ拾いをしなさい。」
と言っても子どもたちはなかなか動き出しません。
そこで
AさせたいならBと言え
の登場です。
「ゴミを一人10個拾いなさい。」
という言葉を使ってみてください。
子どもはパッと動き出します。床を這い、10個以上見つけようとする子どもさえ現れるはずです。
具体的な数というイメージと、10個拾ったら終わるというゴールが子どもの中で明確になるから動こうとするのです。
つまり
”Bと言え”のBの部分では、いかに子どもがイメージしやすい言葉をかけられるかが重要になるわけです。
ゴミ拾いの例では数のイメージを提示しましたが、Bという言葉には「揺れないモノ」を示すことが大切です。
揺れないモノ
- 物
- 人(先生)
- 場所
- 数
- 音
- 色
これらをBに当てはめ、子どもが知的に活動できるように声かけをしてみましょう。
では、その他の例を次に見ていきましょう。
「AさせたいならBと言え」の実例
それでは「AさせたいならBと言え」の例をいくつか見ていきましょう。

お鍋をゴシゴシ
A:お鍋をしっかり洗って欲しい
この時、子どもに「お鍋をしっかり洗ってね!」と言っても、子どもはどれくらい洗ったらいいのかわかりません。

そこで言い方を少し変えてみましょう。
B:ゴシゴシ音が聞こえるようにお鍋を洗ってごらん
このゴシゴシという音が子どものイメージを形作り、目的が明確になります。
そして目的が明確になることで、子どもは一生懸命に洗おうとします。
こんな些細な一言ですが、子どもにとっては大きな指標となるのです。

ポイント
「させたいこと」を直接言ってはいけません。
「音が聞こえるように」と伝えるのです。
シャボン玉を膨らませる
A:リコーダーに対する口の付け方と息を少しずつ吹き入れて安定した音を出させたい
ここでも「少しずつ息を入れるんだよ。」と言ってもなかなかピンと来ない子どもが多いはずです。
私もこの感覚をどのように伝えればいいか四苦八苦していました。
そこで言い方を少し変えてみましょう。
B:小さなシャボン玉を少しずつ膨らませるように吹いてごらん
シャボン玉はゆっくり優しく息を吹き込まないと割れてしまうという感覚がリコーダーの吹き方にも反映され、子どもたちは上手に実践することができました。

ポイント
AとBとの間につながりを見出せると一気に子どもは理解します。
おへそをこちらに向けましょう
A:子どもたちの意識をこちらに向けて話を聞かせたい
そのような場面は多いでしょう。
その時に
「静かにしなさい!」「前を向きなさい!」
と大声を出して強制的に子どもを動かすというような対応していませんか。

このような時に使える言葉が
B:おへそを先生に向けましょう
おへそという場所を先生という人(対象)に向けるというシンプルでとてもわかりやすい指示がここには含まれています。
また、話を聞かせる際は、まずは体を前に向かせることが大切です。
前を見る意識をつけるだけで心も前に向かうのです。
また、ここでさらに
B:いい姿勢ですね。あと○人くらい向けられていない人がいるから待ってあげてね
と、前に向かう姿勢を認めるとその行動に価値づけができるので、子どもたちも次からもすぐに前を向いて話を聞く可能性が高くなります。
もう怒鳴って強制的に前を向かせるという指導はやめにしましょう。
ポイント
「AさせたいならBと言え」の原則は教師と子どもの関係性もよいものへと導いてくれます。
逆に恐怖で支配し言うことを聞かせる指示が1番子どもたちにとって学びなきものです。
背が高く見えます!
A:姿勢よく立って欲しい
「気をつけ!」「しっかり立ちなさい!」
と大きな声を出すのはもうやめにしたいですよね。
教師も子どもも気分が悪くなりますし、関係性もギクシャクしてしまいます。
そこで言い方を少し変えてみましょう。
B:4年生は背が高く見えます。5年生の様に立派です。
B:背伸びをせずに自分の背が一番高くなるように立ってごらん
B:自分の体に真っ直ぐな針金を通して立ってごらん
「立ちなさい」では、できないこともこのように言い方を変えるだけで子どもたちはいきいきとその姿を見せようと努力します。
ポイント
できていることを認め、そのよさを伝えることも言い換えることと同じくらい大切なことです。
まとめ
以上、「AさせたいならBと言え」の例をいくつか紹介しました。
明日からの実践で生かせる声のかけ方もあったのではないでしょうか。
最後に改めてまとめますと、
Bに当てはまる言葉の作り方としては
- 物
- 人(先生)
- 場所
- 数
- 音
- 色
のように子どもたちの印象や記憶の中で揺れないモノにすることで頭にスーッと入ってきます。
特に先生という対象は子どもにとっても実に揺れないモノとなります。
そのため
- 先生の動きを真似ましょう
- 先生の見えるところまででご飯を食べましょう
- 先生の外を通ってください
などの指示は、わかりやすく通りやすいものになります。
今回は”指示”に絞って内容を紹介しましたが、本書では、授業作りに関するヒントもいくつも紹介されており、授業を楽しく、面白く、知的にするという観点からも非常にタメになります。
本書に興味を持たれた方はぜひ購入し、熟読していただくことをお薦めします!