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学習する組織の作り方|ピーター・センゲ『学習する組織』

こんにちは、ごりおです!

今回は

ピーター・センゲさんの『学習する組織』

の内容をギュッと絞って、学習する組織の作り方についてまとめていきます。

こんな方におすすめ

  • 今の組織をより良くしたいと考えている方
  • 主体性のある組織作りをしたいと考えている方
  • 『学習する組織』を読むのは大変だから触りでもこのブログで知りたい方

組織を統括している方、集団を育成している方からすれば

学習していく組織を作ることができればどれほど良いか

と思いますよね。

実際、そのような組織を作りたいと志している方も多いはずです。

ということで、そのような組織を作るにはどのような方法を用いれば良いのかをセンゲさん流の考えをもとにしっかりと学んでいきましょう!

学習する組織とは

そもそも学習する組織と言われるとみなさんはどのような組織を思い浮かべるでしょうか。

ごりお
ごりお的には

トップダウンではなく、全員参加型で問題を探究・解決し、新たなるステージへと進んでいける組織

だと思ったな。

センゲさんの考える学習する組織とは以下の通りです。

  • 心から望んでいる結果を生み出す能力を拡大させる組織
  • 新しい発展的なパターンが育まれる組織
  • 共に抱く志が解放される組織
  • 共に学習する方法を継続的に学んでいる組織
  • 未来を創り出す能力を持続的に伸ばしている組織

これらに共通することは

他者との協

新たな価値の創造

です。

組織とはシステムであり、分かつことのない全体であるがゆえに全員で目的に向かって進んでいくことが必要となります。

そして、そのような組織には巨大なシナジーが生まれるとセンゲさんは考えています。

学校は学習できない組織

学習する組織を作りたいという思いは誰しもが持っていると思います。

しかしそのような組織作りに反してしまっている環境が世の中にはとても多いことが現実です。

その例が学校教育です。

「集団作りとはどのようなものか」という運営の仕方や集団における一人ひとりの動き方をじわじわと学校教育の中で学んでしまっているため、学校での経験を基本とした組織作りが横行してしまっているのです。

悩んでいる教員
では、実際にどのような所が組織作りを阻害してしまっているのさ。

学習する組織を阻害してしまっている要因は7つあります。

  1. 評価によるマネジメント
  2. 追従する文化
  3. 結果の管理
  4. 正しい答えを求める
  5. 画一性
  6. 予測とコントロールが可能
  7. 過剰な競争

教師が目標設定し、生徒がそれに応えることや、自身の良し悪しを教師の評価で理解すること、教師が喜ぶ行動を最優先に考えることなどトップダウンの中で動くことが身体に染み付いてしまっているわけです。

まずはその事実を理解することが学習する組織を作る大切な一歩となります。

学習する組織の5つの原理

それでは、どのようなことを意識すれば良いのでしょうか。

学習する組織を作るためには

基本となる原理

の獲得が必要です。

学習する組織の基盤となる原理は5つあります。

その5つの原理は以下の通りです。

  • システム思考
  • 自己マスタリー
  • メンタル・モデル
  • 共有ビジョン
  • チーム学習

それぞれについて見ていきましょう。

システム思考

問題のパターン全体を明らかにして、それを効果的に変える方法を見つけるための概念的枠組みのことです。

自己マスタリー

自分たちにとって最も重要である結果を常に実現する力のことです。

継続的に個人のビジョンを明確にし、現実を客観的に見つめることで自分の最高の志に仕える人生を生きるようになります。

メンタル・モデル

自分がどのように世の中を理解し、どのように行動しているのかという個人の一般概念にあたります。

ここの共有が組織の中で非常に大切になります。

共有ビジョン

未来の共有像を掲げる力であり、人々が心からそうしたいと思える真のビジョンを生み出せるかが重要です。

チーム学習

共に考える力であり、個人では得られない洞察もグループで発見することができます。

 

悩んでいる教員
う〜ん。なんだかよくわからないなぁ。

そうですよね。

5つの原理について抽象的にまとめたので、なかなかピンと来ていない方も多いはず。

この部分については、1つ1つ解説していきます。

システム思考について

システム思考とは、どのような考え方なのでしょうか。

システム(system)の意味を確認しましょう。

参考

システムとは、多数の要素が集まってまとまりを持った組織や体系のこと。

悩んでいる教員
多数の要素が集まってまとまりを持った組織?の思考?

システムの意味のまま捉えてしまうと、どのようなことかよくわからなくなりますよね。

システム思考とは

自分も他人も1つの組織(環境、状況)の一部であり、問題の解決策は自分にも他人にもある

という考え方です。

一部の物事を通して考えるのではなく、広く全体(構造)を捉えて問題を解決する姿勢をとります。

システム思考の獲得法

システム思考を獲得するためのエクササイズを紹介します。

まずは、問題に関するあらゆる行動を捉えます。

ネガティブな側面だけでなく、その問題によって恩恵を受けているポジティブな側面も全てです。

どうしても人は問題に直面すると自分にとってネガティブな面しか見ようとしません。

なので、ここは特に意識しながら「問題によってポジティブな結果を得られている立場はなんなのか」まで想像を馳せてください。

そして、それらがどのように互いを強めたり打ち消したりしているのかを理解しましょう。

このようにあらゆる側面を繋げ合わせて、問題を捉えることで全員がその責任を共有することになります。

この思考が重要であり、それこそがシステム思考になるのです。

悩んでいる教員
わかるような、わからないような...

では、ここで一つ簡単な例を見てみましょう。

システム思考の例

問題は「母親に叱られる」というものです。

ここで通常の線形的な思考で問題を把握すると

「テストの点数が悪かった」から「母親に叱られる」という因果関係が導き出せたとします。

では、この解決策としては

次のテストの点数を上げる

となるでしょう。

ですが、システム思考では捉え方が異なります。

システム思考では、「全ての影響には原因の作用もあり、結果の作用もある」と捉えます。

そのため

テストの点数が悪い(自己)

叱られる、怒られる(他者)

自己嫌悪(自己)

学習へのやる気の阻害(自己)

テストの点数が悪くなる(自己)

というような循環を起こすことになります。

そのため、改善の手立てとして自己へのアプローチだけではなく、他者へのアプローチも試みなければいけません。

問題に対して、関与しうる全ての要素を洗い出し、それぞれの要因に対するアプローチを考えること(全員が責任を持つこと)こそシステム思考なのです。

自己マスタリーについて

自己マスタリーとは

自分たちにとって最も重要である結果を常に実現する力

と述べました。

自己マスタリーを獲得することは、人生を大変充実したものにしてくれることは間違いありません、。

では、この力を獲得するためにどのようなことを意識すればいいのか。

意識することは3つです。

  1. 自分にとって何が重要かを絶えず明確にすること
  2. 物事に率先して取り組み、自分の仕事に対する責任感をもつこと
  3. 自分が心から目指したいものに焦点を当て、絶えず修正をすること

自己マスタリーは、常にビジョンを捉えながら行動を起こし、常に現実との乖離に向き合い、軌道修正を図ることで獲得することができます。

また、一人ひとりの自己マスタリー獲得を促すことのできる組織は以下の状態にあります。

  • メンバーが安心してビジョンを描ける組織
  • 真実の探究や、正しいことに忠実であることが当たり前となっている組織

ぜひ、自分が運営している組織がこの状態であるか今一度確認してみましょう。

自己マスタリーの獲得は、必ず組織に素晴らしい影響を与えてくれます!

メンタル・モデルについて

メンタル・モデルとは一言で表すならば事実の捉え方です。

2人の人間が同じ出来事を見ても異なった説明をするのは、それぞれのメンタル・モデルが異なるからです。(人は選択的に物事を捉えているということ)

あなたは様々な物事をどのような観点、立場から捉えていますか?

まずはあなたのメンタル・モデルを探るところから始めてみましょう。

メンタル・モデルと組織改革

組織の改革を行いたい場合、まずどこから着手していけばよいのでしょうか。

それは

枢にいる人のメンタル・モデルの変化

です。

意思決定の中枢にいる人のメンタル・モデル(現実をどう捉えるか)を変えない限り、組織の変革は生まれません。

もしも、あなたの組織を『学習する組織』へと変えたいならば、まずはあなたのメンタル・モデルを変えましょう。

どう現実を捉えるか?

それがシステム思考です。

自身がシステム思考を獲得し、自己マスタリーを高めることが最重要となりのです。

悩んでいる教員
まずはリーダーが変わらなければ、組織の変化はないということだね。

メンタル・モデルを変容させるために

メンタル・モデルを変えるために、まず自分がメンタル・モデルをどう形作るのか、それが行動にどう影響するかをはっきりさせなければいけません。

そこで役立つのが

考え方の問い直し

です。

自分のビジョンや物事に対する主張について

  • その理由は?
  • 根拠はどこから来ているのか?
  • どうしてそう考えたのか?

ということを自身に問いかける癖をつけましょう。

なぜそう考えたか?どうしてそのように行動したか?自身の考えの根底にあるものは?という問い返しを行うことで自分の思考パターンも明らかになっていきます。

ゴールは

出来事に支配されたメンタル・モデル(出来事を瞬間、瞬間で切り取って、部分のみで考えてしまう)から長期的な変化パターンやパターンを生み出している根本的構造を認識できるメンタル・モデル(全体を見る力)を獲得することです。

ぜひ、この問い直しは生活の一部になるくらい自分の中に浸透させていきましょう。

悩んでいる教員
子どもたちに取り組ませている振り返りと同じようなものだね!

共有ビジョンについて

共有ビジョンは、「自分たちは何を創造したいのか」という問いに対する答えにあたります。

共有ビジョンを組織に浸透させることによって共通性の意識を生み出し、一貫性が現れます。

組織の結束を高めるためには共有ビジョンは必然であり、また、共有ビジョンがあることで組織内に学習へのエネルギーが生まれるのです。

共有ビジョン

学習の焦点化

学習へのエネルギー

共有ビジョンを築くディプリシン

では、共有ビジョンを築き上げていくために必要なことを紹介します。

個人ビジョンの奨励

個人として、進むべき方向をはっきりさせている人々は、一丸となって「本当に望むもの」を目指す力強い相乗効果を生みます。

なので、まずはリーダーから積極的に個人ビジョンを開示し、組織内に共有していきましょう。

それが、あなたの組織内での個人ビジョンの奨励につながります。

個人→共有ビジョンへ

個人ビジョンをもつことが浸透してきたら、次は「私のビジョン」から「私たちのビジョン」へと高めていきましょう。

共有ビジョンが個人ビジョンに基づいているというのは非常に大切なポイントです。

なぜならば、それぞれのビジョンが包含されることで共有ビジョンへも当事者意識が生まれるからです。

人ビジョンをすり合わせ、共有ビジョンへと高める作業に一番力を入れてください。

継続的な対話

多様なビジョンの共存を許し、あらゆる個人ビジョンを統合した先に共有ビジョンはあります。

統合していくためには、対話は欠かせません。

組織としてどの道に進むべきかを常にメンバーと話し合い、それぞれの思いを聴きとることをリーダーはしましょう。

また、共有ビジョンを築いた後も、仲間の思いを継続的に聴き、軌道修正を図る必要があります。

チーム学習について

共に考えることで、個人では到達できなかった洞察を行える。

これがチーム学習による効果です。

悩んでいる教員
でも、チーム学習をどうやって行えばいいの?

チーム学習というのは、言うなればメンバーの対話です。

複雑な問題に対して、何度も深く対話することで解決策を導き出していく。

問題を解決するためにメンバー同士の対話にスポットライトを当ててみましょう!

2種類の対話とは?

さぁ、みなさんは対話と言っても、2種類の対話があることをご存知でしょうか。

それは

  • ディスカッション
  • ダイアログ

の2つです。

悩んでいる教員
ディスカッションはよく聞くね。この2つがどのように違うんだろう?

デスカッションとは

自分の考えを集団に認めさせること、基本的には自分の考えを押し通すこと

を目的とします。

一方で、ダイアログとは

問題に対して様々な観点から集団で探究すること、広く意見を集めること

を目的とします。

なので、問題を解決するための対話の流れとしては

ダイアログ(探究)

ディスカッション(決定)

でなければなりません。

チーム学習では、特にダイアログを重視します。

自身の考えを押し通すのではなく、互いの意見を尊重し、それぞれについて探究する。

そうすることで、複雑な問題を深い洞察力を用いて解決に導くのです。

なので

  • 互いの考えを探究しようとしない
  • 自分の考えをさらけ出さない

このような姿勢はチーム学習を停滞させてしまいます。

今一度、自らの組織の仲間たちが自分をさらけ出せる状態にあるか、互いの考えに関心を示す態度をもっているかを確認してみましょう。

まとめ:スモールステップで育成していこう

以上、5つのディプリシンについて確認してきました。

これらを組織全体に浸透させることが『学習する組織』へと進化させる手立てになるわけですが、実際に取り組むとなると本当に難しいことだと感じます。

しかし、そこで諦めてしまうのならば、結局はよくある巷に溢れた組織に終わります。

なので、まずはリーダーが本気で5つのディプリシンを実践する姿を見せることが大切です。

また、組織への働きかけとしては

共に

を意識しましょう。

学習する組織の前段階としての形は

  • とにかく社員同士が話をする
  • 一人ひとりが他の人のやっていることを理解している

この2つが達成されている組織です。

他者との協働の意識付けを行えるように動いてみてください。

全500ページ以上に及ぶかなり内容の濃い本書を十分に理解したというわけではありませんが、組織作りを行う上で大切なエッセンスを取り上げられたのではないでしょうか。

もっと自分で勉強したくなった!という方は、ぜひ本書を購入してみてください。

組織作りのバイブルとして、何年も何十年も活用できることは間違いありません。

当ブログについて

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